[お箸のあれこれ]メニュー

箸の歴史

日本にお箸が伝わったのは、いろいろな説があり定かではありませんが、弥生時代だと考えられています。

この時期は、わかりやすく言うと、卑弥呼が邪馬台国を支配していたころです。

その当時は、祭器用に、今のピンセットのような「折箸」が使われ始めたようです。

この「折箸」は、お箸の発祥地である中国では見られませんので、日本独自のお箸だったようです。

 

お箸が食事に使われるようになったのは、かの有名な聖徳太子が、小野妹子らを遣隋使として派遣。その一行が箸での食事作法により歓迎を受け、帰国後、隋の国の食事作法をまねて、宮中で始まったとされています。

その当時は、竹箸が主流でした。

 

平安時代には、すべての日本人に箸食生活が一般化し、お箸を商売とする人も出始めました。箸屋のルーツと言えますね。

また、この時期に、魚鳥と野菜に使う箸が区別され、魚鳥類に使うお箸は「真魚箸」(まなばし)、野菜類に使うお箸は「菜箸」と呼ぶようになりました。現在料理用に使用されている菜箸のルーツです。

 

鎌倉時代には匙(さじ)がすたれ、食事に使用するのはお箸だけとなりました。使い方も、「はさむ」・「つまむ」・「切る」・「まぜる」・「押える」・「ほぐす」等多機能化し、現在の使い方とほぼ変わらなかったようです。

 

江戸時代中期になると、木地の表面を漆塗りで仕上げる「塗箸」が生まれました。このころに、輪島でも塗箸が誕生したと考えられています。

 

以降、時代の移り変わりにより、いろいろなお箸が生まれてきており、当社でも、伝統を尊重しながら、新しいお箸の開発に力を注いでいます。

 

「箸」のことわざ

大飯食らい「箸」を選ばず

ある目的を果たすためには、方法や手段などを問わないこと

 

「箸」が転んでもおかしい

日常のなんでもない出来事にもおかしがる年頃。特に、女性の十五、六歳の年頃をいう。

 

「箸」と主とは太いがよい

箸は太くて丈夫なのがよく、人に仕えるなら頼りがいのある主人がよい。

 

「箸」にも棒にもかからぬ

どうにもこうにも手がつけられず、取り扱いに困ること。

 

うまい飯なら「箸」をおかぬ

好きなよい仕事なら、誰もやめるものはいない。

 

「箸」にすたらぬ病人

病気であるのに、食欲だけ旺盛な人。

 

「箸」を持たぬ乞食

全然何も無いこと。

 

石臼を「箸」に刺す

どうしてもできないこと。無理なことを言うたとえ。

 

「箸」に当たり棒に当たる

腹を立てて、方々の見境なく当り散らすこと。

 

「箸」より重いものを持たない

裕福な家に生まれ、何不自由なく育ち、働いたことがない。

 

「箸」を付ける

食べようとして、物に箸をあてること。食べ始めること。

 

男と「箸」は固きが良し

男は丈夫で、実直にかぎるということ。

 

「箸」に虹梁

二つのものが、比べものにならないほどの差があること。

 

「箸」に目鼻を付けても男は男

たとえひどくやせていても男は男で、みな相応に対応しなければならないこと。

 

「箸」の上げ下ろし

日常のささいな一挙一動のこと。

 

膳部揃うて「箸」を取れ

せっかちに食べ始めることへのいましめ。また、物事は準備が整うのを待ってから始めよ、といういましめ。

 

「箸」折り屈みの兄弟

深い縁で結ばれている二人の兄弟のたとえ。

 

「箸」で銜めるよう

相手がよく理解できるように、懇切丁寧に教える様子。

 

箸のお手入れ方法

1.箸のお手入れ方法ーその1

うるし塗のお箸のお手入れ方法は、簡単です。

最初に使うときは、ぬるま湯に通した後、乾いたやわらかい布で拭いて下さい。

ご使用後は、つけ置き洗いは避け、汚れを中性洗剤で落とした後、お湯または水で洗い流し乾いたやわらかい布で拭いて下さい。

高温となる、食器洗浄器・食器乾燥機は避けてください。

 

2.箸のお手入れ方法ーその2

保存は、湿気のない場所で、直射日光や暖房器具のあるところは避けてください。