教えて!お箸の正しい持ち方【写真解説付き】

お箸は、日本人なら食事をする際に欠かせないものです。。

美しいお箸の持ちかたをすることにより、食事が今よりも楽しいものになります。

今日は、皆さんが一度は通った道、これから通るお子様へ、伝統的な美しく見えるお箸の持ち方を写真付きで分かりやすく解説します。

下のお箸を持つ

まず始めに、親指と人差し指の付け根部分に箸を挟み、薬指の爪の横に当てて固定します。

上のお箸を持つ

上のお箸は鉛筆を持つように、親指、人差し指、中指の3本指で持ちます。

実際に動かしてみる

2本のお箸のうち、動かすのは上のお箸だけです。下のお箸は動かさずに固定して、食べ物を支えてあげます。

上のお箸は、中指と人差し指で上下に動かす。この時に親指は、お箸が横に動いたり遊ばないように、しっかりと支えてあげる。

注意すること

お箸を持つ位置は箸先から3分の2の位置で箸先はしっかりと揃えてあげます。

・母親曰く、子供のころクレヨンをグー握りで持ち、お絵かきしていた子は、比較的お箸トレーニングに苦戦するようとのこと。鉛筆と箸の持ち方も、非常によく似ているものなので、初めから正しく根気よく練習することが大事です。

このようにグー持ちでも、器用に食べられている方もたまにいますが、日本人、まだまだ礼儀や作法に厳しい目が向けられます。大人になってから直しても、決して遅くはありません。

子供のお箸の研究

輪島市保育士会が、平成21年4月~24年3月の3年間、輪島市公立7保育所・私立4保育所の0歳から5歳児を対象に「豊かな食生活の営みが心を育てる」という視点の研究を行いました。

その中で、箸に関する研究内容があります。年齢に応じて箸に関する指導計画を立て、箸の正しい持ちかたや使い方を教えていきました。最初から箸の持ちかたを教えるのではなく、全身や手・指の発達を促す取り組みを行っています。

手や指の発達を促す取り組みの例

  • ビーズや豆を0歳・1歳児は握る・つかむ、2歳児は、指でつまむ、3歳児からは、ピンセットや箸でつまむ練習をさせてみる。
  • 紙や折り紙を0歳児は握る、1歳児は破ったり自由に折らせてみる。2歳・3歳児はねじったり、丁寧に折り紙を折らせてみる。4歳児からは箸置きを作らせてみる。

全身の発達を促す取り組みの例

  • 体感感覚を育てる・・・前屈・前転・回転などのマット運動を行うことで、普段と違う姿勢に慣れる。
  • 足腰の力を育てる・・・ハイハイや雑巾がけなど、手足をついてしっかり体を支える。
  • 力の伝達が上手くなる・・・ボールを叩く・投げる・つくことにより、体からボールへの力の伝え方を身につける。足⇒腰⇒肩⇒ひじ⇒手首⇒指先⇒ボール

研究を行った結果、0~2歳児は発達に個人差が大きく、一人一人に合わせた工夫が必要であり保護者が愛情をもって真摯にかかわることが非常に重要なことが改めて重要であることが分かりました。

そして、箸とスプーンを持つ指が同じことから、スプーンを3本の指でしっかり持つことが大切です。

輪島市保育士会の研究結果から、箸を持ち始めるのに適した年齢は、3歳ころからが大きな目安になると考えられます。2歳児までは、握力や指先の力がまだ弱く、スプーンをうまく扱うことができていないため、箸に移行するのは早いと考えられる。3歳児から箸を持たせてみても、まだ指に力をうまく伝えられず、食事に時間がかかりすぎてしまいます。時間がかかると、集中力が切れ、子供の負担になってしまう可能性もあるため、少しずつ箸に慣れさせていくことがおすすめです。まず、最初はおままごとなど、食事の時間ではなく、遊びの時間に教えてあげたほうが、子供の負担も少ないでしょう。

5歳・6歳児になれば、正しい箸の持ちかたを理解できるようになっていきます。しかし、すでに癖になって手に染み付いついた間違えた持ちかたは、直そうと思ってもなかなか直りません。なので箸の持ち始めの時期がとても大切です。この時期に、大変ではありますけれども、正しい箸の持ちかたを教え、実践していくことが大切になります。

日本のことわざには、「親の背を見て子は育つ」という言葉があります。親が正しいお箸の持ち方をしていなければ、子供も間違えたお箸の持ち方になってしまいます。子供に教える際には、一度、自分のお箸の持ち方を見直してみてはいかがでしょうか。

お箸の持ちかた練習方法

上記でも書いたように、箸を持ち始めるのに適した年齢は、成長に個人差はありますが、3歳が1つの目安になります。

まず初めに、子供に合ったお箸を選ばなければいけません。目安として、人差し指と親指で直角を作り、両方の指の長さに1.5倍をかけた長さが適していると言われています。(3歳児だと、14センチくらいのお箸)

お箸を選んだら、実際に持ってみます。いきなり、2本のお箸を持つのは難しいので、1本で練習していきます。

まず、鉛筆を持つように親指、人差し指、中指の3本で持ちます。この鉛筆持ちの練習をしていきます。これができない場合は、子供のお絵描きの遊びの時に、クレヨンや色鉛筆の持ちかたを、3本で持つように教えてあげましょう。

この鉛筆持ちができたら次は、実際にお箸を動かしてみます。上のお箸だけを3本の指で持ち、上下に動かしてみます。この時に数字の1を書くように、箸を動かすと分かりやすいです。

最初は、なかなかうまく動かせないと思います。子供は集中力も短く、慣れないことでストレスになりますので、少しずつ優しく教えてあげましょう。

動かせるようになってきたら、2本のお箸で動かしてみます。親指と人差し指の付け根部分にお箸を挟み、上のお箸だけを動かしてみます。この動きができるようになれば、お箸の持ちかたは大丈夫です。

その後は、お箸で物をつかむ練習をしていきます。最初は、軽くてつかみやすいものから練習させましょう(丸めた紙など)。

上手につかめるようになったら、段々と難易度を上げていきましょう(ピーナッツ型の紙粘土など)。

最後に、大豆などの小さくて丸いものがつかめるようになれば、完璧です。

あとは毎日の食事に気を使いながら食べさせてあげましょう。

子ども用乾漆箸

画像上から比較で大人用22.5cm
年長児用16.0cm
年中児用15.0cm
年少児用14.0cm
未満児用13.0cm

輪島市では先生方が食育のテーマで乾漆箸について研究発表をされてから毎年保育所の給食用に岩多箸店の乾漆箸を採用していただいております。お家では上手に食べられていない子が参観日に保育所に観に行くと、正しいお箸の持ち方で食べていることに驚かれるお母さんがいました。持ちやすく滑らない乾漆箸はお子様のお箸トレーニングや矯正にも最適です。

小学生はだいたい身長の15%を目安にお箸の長さを選んでいただければと思います。(例えば身長110cmですと身長110cm×15%=16.5cmになります)

中学生・高校生は大人用と変わらず、中寸(21cm)・大寸(22.5cm)をおすすめしております。ぜひご参考に!

おわりに

癖づいたものを矯正するのは大変な根気と努力がいります。しかし、気持ちだけではなかなかうまくいかないことも多いかと思いますので、矯正用の箸や自分の手に合った長さのお箸を使うことからはじめましょう。

はじめは余計な力が入ってしまいプラスチック製だとしなり、折れたり力が逃げてしまいます。岩多箸店では先述した通り丈夫な全すべり止めの「乾漆箸」や箸先だけでもすべり止めのものをオススメしています。

ぜひあなただけのMy箸を見つけて、そのお箸を相棒に頑張ってみてください。

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